*前回までのあらすじ*
2003年の足利銀行の破綻により、経営危機に陥った金谷ホテル観光。
再建にとりかかった新社長は、3つのプラン…『リストラは一切しない・
サービスレベルアップをする・料理の原価は高くても良いものを出す』
を掲げた。
再建の鍵となるベテランの仲居さんを、定年延長で引き止めるなど、
前例のない取り組みがきっかけとなり、新社長の再建にかける熱意が、
徐々に従業員へ伝わって行く。
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~金谷ホテル観光再建物語 その3~
ホテルのサービスNo.1と言えば「リッツ・カールトン」である。
しかし、そのリッツ・カールトンとて、一朝一夕にそのブランドが
出来たわけではない。
まして、再建を目指す金谷ホテル観光も、その当時の大手旅行代理店の
サービスレベルの格付けでは中の下レベルであった。
再建社長の2つ目の公約である「サービスレベルアップをする」と
いうのは具体的には以下のように実行された。
1)宿泊客全員に「アンケートを実施」
毎昼、管理職以上全員を集め、前日の宿泊客のアンケート結果の
話し合いを行い、クレームについてはすぐにその場で対策を決定した。
これを毎日継続し、最初はクレームが目立ったが、
少しずつ「感謝のメッセージ」も増えるようになり、
社員が全員で「サービス向上」を目指すようになった。
2)実際にサービスを体感
業界の中でもサービス評価が高い「阿寒湖温泉 旅館鶴雅」に社員を
選抜し宿泊させ、自分のところでも活かせるサービスはないか?
自分のところならではのサービスはないか?という提案の会議を行い、
実際に実践。(かなりの数のサービス改善プランがあがったらしい)
3)ハートフルアドバイザー資格取得を会社が支援
お年寄りや障害者をサポートする「ハートフルアドバイザー」
(厚生省所管の総合健康推進財団の認定資格)の資格取得に会社を挙げて
取り組み「人に優しい宿作り」を実践。(現在約59名の資格所有者)
これらのサービスアップ対策を具体的に実践した結果、
毎年、サービスランキングも上がり、
まさに「老舗」にふさわしい旅館となった。
サービス以外にも旅館と言えばその目玉のひとつである「料理」の質にも
こだわった。
当時、業界のどのホテル・旅館でも宿泊費の値下げ競争に走っていた
状況下で、逆に宿泊単価を上げ、料理の質のアップを実施。
(これも当時は常識はずれと言われた・・・)
結果、この料理の質のアップが更に顧客の満足度を高め、口コミ客や
リピート客も増加し、なんと、再建1年目にして「黒字化」という偉業を
成し遂げたのである。
まさに、「風土が変われば会社が変わる」ということを証明した
再建ストーリーであるが、そこには、この再建社長の、
「リストラや原価削減をして再建するなら誰でも出来る。
人に出来ない言われることに挑戦するから意味がある。」
という就任当時の強い決意を表わした激動の1年であった・・・。
顧客も社員も満足度が高い会社は成長する。
そうした風土づくりの重要さと大切さを改めて実感した事例である。
山谷@サービスが熱いぜ!
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