2009年2月25日水曜日

Vol.057 日本企業の健全化が農業を救う!?

新規就農ブームらしい。

今月末発行の某ビジネス週刊誌も
「農業がニッポンを救う」という特集を組んでいる。

2月23日(月)付けの日経新聞のエコノ入門塾でも、
「農業は雇用の受け皿になるのでしょうか?」というテーマ設定が
されていた。

人員を削減する企業が相次ぐなか、高齢化などで農業に従事する人は
減り続けており、国内農業の立て直しと雇用対策の両面で
効果が期待出来そうである、と。

概ねこんな感じであり、某大手総合研究所のコメントとして
「人手不足に悩む現場が多く、失職者は新たな農業の担い手になりうる」
との指摘も掲載されていた。

しかし、どうもピンと来ないのが、
これらの議論が、ただの数字合わせの机上の議論から抜け出せていない点だ。

農業高齢化で従事する人が減り続けているのは、
もう50年以上も前からされている話である。
その間、専業農家は兼業(第二種兼業)へシフトし、
都市近郊の好立地の農地は市街化調整区域となり、
日本は農業生産を減らす方向へと動いて来たのである。 

そんな50年の時代の流れを変えることは並大抵のことではない。

新規就農と独立起業は、実は同じくらい難易度が高いのではないだろうか。

そのあたりの実態に関して、先のビジネス週刊誌では「現実の厳しさ」
という面からも取材されており、特集ページは充実したものだった。

今の日本の農業が必要としている人材は、これらの現実を理解した上で、
その状態を解決する意欲のある「チャレンジャー」であり、
単なる「人手」ではない。

企業が黒字生産となり健全化するために、優秀な経営システムや
優秀な人材が必要なのは明白であるが、それ以上に、農業を健全化する
 ためのハードルは高い、と心得るべきである。

 ネタとしてはおもしろいが、今更農業に依存するのではなく、
 企業が強くなることが日本の農業を救う道であると思うのは私だけだろうか?


 山谷@日本企業の健全化が農業を救う!

2009年2月18日水曜日

Vol.056 危機意識が共有出来ているか?

2月13日の日経新聞にて「2ケタ増で最高益54社」という記事が
発表された。

いずれも、独自の強みを武器にし、経常益が前期に比べて
2ケタ増でかつ最高となる企業である。
記事では、その中の主な企業を「低価格・節約志向」「新市場開拓」
「環境・新エネルギー投資が追い風」という3つのカテゴリーに分類
している。

低価格の代表はファーストリテイリング、新市場の代表はセブン銀行、
環境・新エネルギーの代表は日本製鋼所である。

日本の企業を代表する自動車業界、電機業界などが軒並み赤字の中、
久々に勇気を与えてくれるニュースであった。
新聞やテレビ・ラジオから「世界同時不況だ」、「○○も赤字決算!」
「雇用不安だ」と悪い話ばかりをインプットされると、気持ちまでもが
下向きになってしまう。

そもそも「不安」という言葉は、その文字が表すとおり、安定志向の
日本人にとって、対応し難いものであると思う。
「不安」ではなく「危機」ということであればまだ対処も出来るというものだ。

危機感は健全な解決策への動機であるが、不安は前向き思考を鈍らせる。

ところで思うに、日経新聞に取り上げられた54社というのは、
経営者も社員も、相当に危機意識が高いのではないだろうか?

また、「危機意識が高い」ということを、違うニュアンスで言い換えると、
常に現状不満足で、前へ前へ前人未踏なマーケットを切り開く
パイオニア精神が高い、とも言えると思う。

そうして考えてみると、この大恐慌の中、回復出来る企業の鍵は、
経営者と社員の“危機意識”がしっかりと共有出来ているか?
ということになるのではなかろうか。

そういえば、今から9年ほど前、「チーズはどこへ消えた?」という本が
ベストセラーになった。

チーズはどこへ行ったのか?


山谷@チーズを開拓しよう!

2009年2月10日火曜日

Vol.055 活性化にカオスは必要不可欠

前回に続き、「職場活性化の『すごい!』手法~モチベーションを
 一気に高める48の処方箋~」(大塚寿著/PHPビジネス新書)を
取り上げたいと思う。

 ▼「職場活性化の『すごい!』手法」(Amazon.co.jp)
http://amazon.co.jp/dp/4569705812/


48個の職場活性化手法は、それぞれ「制度」「マネジメント」
「職場づくり」「イベント」の4方向から数個ずつ紹介されているのだが、
それぞれの分野の手法を紹介する前に、すべての分野に共通する手法として、
基本的かつ効果的な“すごい手法”が10個、まず最初に紹介されている。

その“すごい手法10”の最初の1つめは、
「職場を『売り場』だと考える
~『職場づくり』を『売り場づくり』と考えれば、アイデアはどんどん湧きだす~」
という手法である。

そこには、現在最も元気のある『売り場』(ドン・キホーテ、マツモト
キヨシ、オオゼキなど)の特徴として、こんなことが書かれている。


 ・開かれている
 ・エンターテイメント性が高い
 ・カオス状態である


つまり、以上の3つの売り場活性化ポイントを、職場にも応用する、
という話なのである。

なるほど。確かに、活気のある『売り場』を想像しながら考えてみると、
ただ考えるよりも活性化アイデアは湧きやすいと思う。

その中でも、私としては「カオス状態である」というポイントが興味深い。

カオス状態の定義もいろいろとあると思うが、
職場というシーンで考えてみると、
例えば「異動」などはカオス状態を発生させる代表例ではないだろうか?

本人の異動はもちろん、本人にとってカオスであるが、
上司が異動してくるということは、その組織にとってのカオスである。

振り返るに、私が以前いた会社で、営業の超エース級の部長が
総務に異動してくるという大異動(!)があったが、
その部長が着任してから、総務部組織はカオス状態となった。

「山谷君、君は、机に座っている時間が多くないかい?もっと、
営業して来てよ。」という風にいきなり話しかけられるのだから、
当時総務スタッフであった私の頭は超カオス状態の発生である。
(何で総務なのに営業すんの?)私には単純に疑問であった。

その後、総務部会での部長の話でその疑問は解決した。

営業マンにとっての顧客は社外の取引会社の方であり、総務にとっての
顧客は社員であると。であれば、総務スタッフはもっと現場に顔を出し、
顔を売り、営業や生産の仕事が少しでも効率よく働きやすいように
現場の状況を知り、総務のサービスや全社の仕組みを立案すべきだ、
ということを部長は伝えたかったのである。

その部長が来てからというもの、総務組織はしばらくカオス状態が続き、
当時はまだマイナーであったアウトソーシングなども、他社に先掛けて
アッという間に実行してしまったと覚えている。

活性化にカオスは必要不可欠である!


山谷@カオスは大事

2009年2月4日水曜日

Vol.054 職場活性化で苦境を乗り切る“元気本”


職場活性化の『すごい!』手法」(大塚寿著/PHPビジネス新書)
という本が2月2日付、日経産業新聞のビジネス書ベストセラー6位に
なっている!

実はこの本の著者である大塚寿氏は、
私が昨夏出版させていただいた「伝わる化」(PHP研究所)の共著者でもある。

この本の序文の中で、

・そういえば、最近オフィスが静かになった
・同じフロアの人間にもメールで連絡する
・社内で最も活性化している場所は喫煙室だ
・指示や想いが相手に伝わらないと思うことがある
・社員や管理職も含めて、他人を気遣う人が減った
・人と人との"かかわり"が希薄になったと感じる
・ランチタイムは自分の席で弁当を食べる人間が増えている
・派遣社員を「派遣さん」と呼ぶ
・「○○君××やっといて」などと管理職の指示が短い
・会社の人間と飲む機会が減った
・自分で考えず、指示がないと動けない社員が増えている
・新人は「やりたいこと」に固執し、「すべきこと」の意識がない
・若手が年長者に対しても「うん、うん」と返答している
・若手社員がすぐ辞める
・年々新人のレベルが下がっている
・うつ病で休職する社員が珍しくなくなった
・なんか職場が元気じゃない

「これら17項目のうち10項目以上が職場にあてはまっていたら、
職場の健康状態に『要治療』のサインがともった段階」と書かれてある。

確かにこれらの項目がズバズバ当てはまってしまう職場の状況を想像するに、
一刻も早く脱出したい気持ちになってしまう。

一体その犯人は誰か?というよりも、職場の長や会社のトップが現場の
雰囲気を感じて、この本に書かれている施策を実行していくことが、
活性化への道なのであろう。

企業を取り巻く環境が悪化する中、職場活性化でこの苦境を乗り切りたい
ものである。
この本はまさに“日本元気プロジェクト”を始動させてくれる“元気本”だ。


山谷@春はスタートの時期!