たまたまなのだろうか。
最近お会いした、某大手商社の専務と、ドブ板営業を極めた某営業マネジャー。
彼らが、ビジネスや人生のスタンスを語る時に、共通して使っていたのは、
『本気度』という言葉であった。
『本気度』。
これは、いわゆる“ビジネス”という範囲を、
軽く超越しているキーワードなのだろう。
少し話が変わるが、勤労感謝の日、
創業200年のみりん蔵元の「角谷文治郎商店」を取材したNHKの番組を見た。
そこには、『本気度』という言葉だけではとても言い尽くせない、
3代目当主の「みりん造り」へかける人生があった。
「みりん造り」に全精力を傾け、一切の妥協を許さず、そして奢らず、
敬意を持って「みりん造り」と向き合う人生が描かれていた。
「自分の思う通りに出来たときは死ぬときなのかもしれない。」
3代目当主がそんな風に語るインタビューの場面があったと記憶している。
現状に満足せずに、上の上を目指し続ける真摯な姿に感動した。
この番組は、わずか30分ほどの放映だったのだが、
3代目の当主の人生と、そこから作り出される製品へ対する、
絶大なる敬意と感動を感じずにはいられなかった。
しかしながら、私がどんなに時間をかけて説明をしたとしても、
あの30分の放送映像から伝わってくる以上に誰かに伝えることは不可能だ。
また、私がその製品であるみりん自体を相手に飲んでもらい、
その製造過程を説明しても「本当の味わい」は10分の1も伝わらない
のではないかと思う。
もっと別の言い方をすれば、あの映像を見て味わう「みりん」と、
見ずに味わう「みりん」とでは、圧倒的に意味が違ってくるということだ。
伝えたいことが、凄ければ凄いほど誰かに伝えるということが
如何に困難なことか。
当たり前ではあるが、NHKの取材班は30分の番組編集を行うために、
何人ものスタッフが何時間も熟考し続け、制作を行ったのだろうから、
私1人の力で、その内容を「言葉だけ」で説明するなどということは
もともと無茶な話である。
角谷文治郎商店の『DNA』。
『DNA』は言葉だけでは伝わらない、ということをここでもまた実感した。
山谷@凄いことを伝えるには言葉だけでは伝えきれない・・・
2008年11月26日水曜日
2008年11月19日水曜日
Vol.044 発掘と育成が伝統となる
前回コラムに引き続き、楽天・野村監督の本の紹介になるが、
今回紹介するのは、今年2月に出版された
「野村の流儀~人生の教えとなる257の言葉~」(野村克也著/ぴあ)
という本である。
この本には、「プロとは何か」「リーダーとはどうあるべきか」などに
関しての野村監督の「名言」が、1ページに1つずつ載っている。
半年ほど前に購入して一度読んだのだが、今また読み返してみると、
最初に読んだ時とは別の言葉に惹きつけられたり、別の視点で
新たに感じることがあったり、とにかく学ぶべき点が多い。
噛めば噛むほど味が出るというか、知れば知るほど勉強になる。
その中の「組織のあり方」(161ページ)という章ではまず、
“チームづくりの基本は「人材発掘」と「人材育成」である”
と語っている。
企業組織を考えるにあたっても、まさに野村監督の言う通りである。
強い企業や、伝統ある企業は、人材採用や人材登用(つまり人材発掘)
に対して、他社には見られないような「こだわり」が必ずある。
決して、「使い易い」人間だけを採用・登用はしないものである。
また、人材育成については、こうも書いてある。
“育成のためには、部下と希望を語り合う。「希望なくして努力なし」”
(161ページ)
“(選手がどう考えてそれを実行したのかというプロセスを見ずに)
選手の調子や結果によって褒めたり、方針を変えたり、あるいは
その選手の適材適所を見誤ったりすれば、育成は中途半端になる。
プロ社会において、中途半端は選手を骨の髄まで腐らせてしまう”
(56ページ)
こうした信念に基づいて人材が発掘され、育成されることにより、
強いチームが作り上げられ、成果が上がるようになってくる。
そしてその結果、自信や誇りといった財産がチームに受け継がれ、
「伝統」という何事にも替えがたい無形の力になる、という。
企業の風土にも、全く同じことが言えると思う。
折りしも、米シティグループが5万人の人員削減を決定したという報道が
ニュースで流れている。
しかしながら、今の時代だからこそ、「発掘と育成」が重要なのでは
ないかと思う。
山谷@ぎっくり腰になってしまった(泣)
今回紹介するのは、今年2月に出版された
「野村の流儀~人生の教えとなる257の言葉~」(野村克也著/ぴあ)
という本である。
この本には、「プロとは何か」「リーダーとはどうあるべきか」などに
関しての野村監督の「名言」が、1ページに1つずつ載っている。
半年ほど前に購入して一度読んだのだが、今また読み返してみると、
最初に読んだ時とは別の言葉に惹きつけられたり、別の視点で
新たに感じることがあったり、とにかく学ぶべき点が多い。
噛めば噛むほど味が出るというか、知れば知るほど勉強になる。
その中の「組織のあり方」(161ページ)という章ではまず、
“チームづくりの基本は「人材発掘」と「人材育成」である”
と語っている。
企業組織を考えるにあたっても、まさに野村監督の言う通りである。
強い企業や、伝統ある企業は、人材採用や人材登用(つまり人材発掘)
に対して、他社には見られないような「こだわり」が必ずある。
決して、「使い易い」人間だけを採用・登用はしないものである。
また、人材育成については、こうも書いてある。
“育成のためには、部下と希望を語り合う。「希望なくして努力なし」”
(161ページ)
“(選手がどう考えてそれを実行したのかというプロセスを見ずに)
選手の調子や結果によって褒めたり、方針を変えたり、あるいは
その選手の適材適所を見誤ったりすれば、育成は中途半端になる。
プロ社会において、中途半端は選手を骨の髄まで腐らせてしまう”
(56ページ)
こうした信念に基づいて人材が発掘され、育成されることにより、
強いチームが作り上げられ、成果が上がるようになってくる。
そしてその結果、自信や誇りといった財産がチームに受け継がれ、
「伝統」という何事にも替えがたい無形の力になる、という。
企業の風土にも、全く同じことが言えると思う。
折りしも、米シティグループが5万人の人員削減を決定したという報道が
ニュースで流れている。
しかしながら、今の時代だからこそ、「発掘と育成」が重要なのでは
ないかと思う。
山谷@ぎっくり腰になってしまった(泣)
ラベル:
書籍紹介
場所:
日本, 東京都中央区銀座
2008年11月12日水曜日
Vol.043 チームとして勝つための意識改革
楽天の野村監督の「野村再生工場―叱り方、褒め方、教え方」という本
(野村克也著/角川グループパブリッシング)を一気に読んだ。
読めば読むほど、ますます野村ファンになってしまう。
今から3年前、楽天の監督として、初めてグラウンドに立った時に、
「目に入って来た光景はひどいものだった。」というくだりから、
どうやってチームを作っていったか、選手1人1人の具体例を挙げ、
チームが組織として機能していく様子がわかり易く説明されている。
初年度はまず第一に、「中心となる選手がいない状態」であったそうだ。
「強い組織づくりには、中心となる存在が絶対に欠かせない」
「中心なき組織は機能しない」という野村セオリーの中、
2年目にしてようやく中心選手が現れることになる。
この年、ホームラン王となった山崎選手である。
また初年度、この“中心選手不在”という状況以上に、
野村監督を落胆させたことについて、以下のように語っている。
「選手たちが何も考えないで野球をやっているとしか思えなかったことだ
~中略~ただ力いっぱい投げればいい、打てばいい、そんな考えで
野球をやっているように私には見えた。」(50ページより)
「意図のある配球とは何か、打席にどのような考えをもって臨めばいいのか、
走塁とは、守備とは、何か。そうした本質を理解しないで野球をやっていた
~中略~知力・体力・気力のうち体力と気力に左右される野球である。」
(51ページより)
このような状態の中、中心となる選手を発掘し、考える野球を根付かせ、
選手に「チームとして勝つための意識改革」を行った内容が詳細に
書かれている。
この本は決して、野球選手だけに向けて書かれた本ではない。
ビジネスにもぴったりと当てはまる話ばかりである。
考えずに仕事をしていくとどうなるのか?
先輩から言われたことを何も考えずに、「言われた通り」に仕事をし、
10年経ってしまった人と、いつも自分の頭で考え、本質を探り、
色々と研究しながら10年を過ごした人と、その違いは明らかである。
野村監督のセオリーが、ビジネスの世界にもまさに当てはまる。
また何度か読み返したい1冊だ。
山谷@考えない組織はダメってこと
(野村克也著/角川グループパブリッシング)を一気に読んだ。
読めば読むほど、ますます野村ファンになってしまう。
今から3年前、楽天の監督として、初めてグラウンドに立った時に、
「目に入って来た光景はひどいものだった。」というくだりから、
どうやってチームを作っていったか、選手1人1人の具体例を挙げ、
チームが組織として機能していく様子がわかり易く説明されている。
初年度はまず第一に、「中心となる選手がいない状態」であったそうだ。
「強い組織づくりには、中心となる存在が絶対に欠かせない」
「中心なき組織は機能しない」という野村セオリーの中、
2年目にしてようやく中心選手が現れることになる。
この年、ホームラン王となった山崎選手である。
また初年度、この“中心選手不在”という状況以上に、
野村監督を落胆させたことについて、以下のように語っている。
「選手たちが何も考えないで野球をやっているとしか思えなかったことだ
~中略~ただ力いっぱい投げればいい、打てばいい、そんな考えで
野球をやっているように私には見えた。」(50ページより)
「意図のある配球とは何か、打席にどのような考えをもって臨めばいいのか、
走塁とは、守備とは、何か。そうした本質を理解しないで野球をやっていた
~中略~知力・体力・気力のうち体力と気力に左右される野球である。」
(51ページより)
このような状態の中、中心となる選手を発掘し、考える野球を根付かせ、
選手に「チームとして勝つための意識改革」を行った内容が詳細に
書かれている。
この本は決して、野球選手だけに向けて書かれた本ではない。
ビジネスにもぴったりと当てはまる話ばかりである。
考えずに仕事をしていくとどうなるのか?
先輩から言われたことを何も考えずに、「言われた通り」に仕事をし、
10年経ってしまった人と、いつも自分の頭で考え、本質を探り、
色々と研究しながら10年を過ごした人と、その違いは明らかである。
野村監督のセオリーが、ビジネスの世界にもまさに当てはまる。
また何度か読み返したい1冊だ。
山谷@考えない組織はダメってこと
ラベル:
書籍紹介
場所:
日本, 東京都中央区銀座
2008年11月5日水曜日
Vol.042 祭はすごい!
ある人材会社大手の常務から、「伝わる化」をテーマに講演をして
欲しいと依頼があった。
その際に、以下のアンケートを事前に参加者に取るので、
アンケート結果にもコメントして欲しい、とのことだった。
【アンケート質問】
「最近忙しく、チーム内のコミュニケーションがうまく取れていない様子。
さて、リーダーとして、この状況をどう打開しますか?」
まあ、いろいろと思いつきはするのだが、実際に、私が若きリーダー(笑)
のころには、忙しくても何でも、というよりも、むしろ、忙しければ
忙しいほど、深夜に仕事が終わると飲みに行っていたので、
忙しい=コミュニケーション不全、という前提が、多少、私の実体験とは
ズレてしまう・・・。
ただ、忙しくてコミュニケーション不全、という組織は沢山見てきているので、
今回は、もう少しまともに回答にトライアルしてみたい。
山谷のトライアル回答↓
1.まずは、忙しい原因の分析。
メンバー1人1人の忙しい原因を、徹底的に個別ヒアリングする。
2.次に解決策を立案。
忙しいのは、業務プロセスに課題があるか、マンパワー不足かの
どちらかが原因なので、その原因に合わせて解決プランを提示する。
3.解決策の実行。
特にマンパワー増強は上司の同意も必要なので、上司に実態を理解
させて、増強する。業務プロセスが課題の場合は、場合によっては
自分が一部を肩代わりし業務の改善を進める。
自分の業務オーバーは当然上司にスライド。(笑)
4.仕上げ段階として、「おもろい仕事のベクトルのヒアリング」。
個人個人が、どんな仕事を面白いと感じるのか?を確認した上で、
チーム全体の目標を再度確認し、キックオフミーティング!
(ちなみに、リクルートで「キックオフミーティング」というと、
必ず飲み会とセットだったのだが 笑)
かなり、正面正攻法で回答してみたが、
もともとの問題の本質は、忙しくなる以前のリーダーシップであるから、
そこをよくよく反省すべきであるが・・・。
ところで、昔の日本の稲作社会では、そういう時どうしたろうか?と思いを
馳せると、きっと、「何らかの祭」をしたのではないだろうか。
日本人の言語不全(そもそも日本語は、文脈から意味を推し量らなくては
ならない、難しい言語なのです・・・)による
「相互コミュニケーション不全」は、
何かを「一緒に考え、一緒に行動し、一緒に成果を喜ぶ」という一連の作業を
行うことが、健全な精神衛生を保つ重要なプロセスであると思う。
山谷@「祭はすごい!」
欲しいと依頼があった。
その際に、以下のアンケートを事前に参加者に取るので、
アンケート結果にもコメントして欲しい、とのことだった。
【アンケート質問】
「最近忙しく、チーム内のコミュニケーションがうまく取れていない様子。
さて、リーダーとして、この状況をどう打開しますか?」
まあ、いろいろと思いつきはするのだが、実際に、私が若きリーダー(笑)
のころには、忙しくても何でも、というよりも、むしろ、忙しければ
忙しいほど、深夜に仕事が終わると飲みに行っていたので、
忙しい=コミュニケーション不全、という前提が、多少、私の実体験とは
ズレてしまう・・・。
ただ、忙しくてコミュニケーション不全、という組織は沢山見てきているので、
今回は、もう少しまともに回答にトライアルしてみたい。
山谷のトライアル回答↓
1.まずは、忙しい原因の分析。
メンバー1人1人の忙しい原因を、徹底的に個別ヒアリングする。
2.次に解決策を立案。
忙しいのは、業務プロセスに課題があるか、マンパワー不足かの
どちらかが原因なので、その原因に合わせて解決プランを提示する。
3.解決策の実行。
特にマンパワー増強は上司の同意も必要なので、上司に実態を理解
させて、増強する。業務プロセスが課題の場合は、場合によっては
自分が一部を肩代わりし業務の改善を進める。
自分の業務オーバーは当然上司にスライド。(笑)
4.仕上げ段階として、「おもろい仕事のベクトルのヒアリング」。
個人個人が、どんな仕事を面白いと感じるのか?を確認した上で、
チーム全体の目標を再度確認し、キックオフミーティング!
(ちなみに、リクルートで「キックオフミーティング」というと、
必ず飲み会とセットだったのだが 笑)
かなり、正面正攻法で回答してみたが、
もともとの問題の本質は、忙しくなる以前のリーダーシップであるから、
そこをよくよく反省すべきであるが・・・。
ところで、昔の日本の稲作社会では、そういう時どうしたろうか?と思いを
馳せると、きっと、「何らかの祭」をしたのではないだろうか。
日本人の言語不全(そもそも日本語は、文脈から意味を推し量らなくては
ならない、難しい言語なのです・・・)による
「相互コミュニケーション不全」は、
何かを「一緒に考え、一緒に行動し、一緒に成果を喜ぶ」という一連の作業を
行うことが、健全な精神衛生を保つ重要なプロセスであると思う。
山谷@「祭はすごい!」
ラベル:
社内コミュニケーション,
日本人の特性,
風土と生産性
場所:
日本, 東京都中央区銀座
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