2008年10月29日水曜日

Vol.041 おもろい会社見ーっけ!

元週刊ダイヤモンド編集長の松室哲生さんが書かれた
「おもろい会社研究」(日本経済新聞出版社)という本を、
興味深く読ませていただいた。

流石、企業の表と裏の両面?を見られている方だけあって、
ぶっちゃけてるトーンがとても分り易い。
就職学生向けに表面的なおもしろさを編集しているような薄っぺらさが
なくて共感出来る。

その本の冒頭で、「おもろい会社」の著者の定義を挙げている。


1)社長の存在感がある会社。
存在感とは、考えがはっきりしていること。
著者は、さらに「しっかり、ではなく、はっきりして常に表現している人」
であると強調している。
マスコミばかり意識しているようなベンチャー系ありがちな人ではないと。

2)人のやらないことをやる。
代表的な会社として喜代村という「すしざんまい」を築地中心に
展開している会社の社長や、テンポス・バスターズの社長を紹介している。
著者が言わんとしているのは、事業領域ウンヌンではなく、
事業を進める方法など、より幅の広い「やり方」のことである。

3)コストをかけて信頼を勝ち取る企業
昨今、利益追求に走りさまざまな不正が社会問題となっているが、
きちんとかけるべき費用にコストをかけて、製品やサービスの信頼を
維持する企業であること。

4)ぶれない会社
自らの理念を持って市場を創っていく経営者であること。


そして、「おもろい会社」の定義のまとめの中で、こうも言っている。
「おもろい会社で大変なのは社員である。いや正確に言おう。
おもろい会社で大変なのは、一般的な『会社』という既成概念に
とらわれて会社員生活を送りたい、と考えている人である。
例えば、大企業に親しんだ人がこの種の会社に入ったとする。
そんなとき、普通はこういうやり方をする、というように考える人は
おもろい会社には向いていない。そうではなく、『なるほどこういう
やり方もあるのか、考え方もあるのか』と思うような人がおもろい会社
には適合しやすい。」と。

世界金融恐慌の中、おもろい会社が増えればもっと世界はよくなる。


山谷@おもろい会社見ーっけ!

2008年10月22日水曜日

Vol.040 企業DNAを進化させよ!

10月13日、“NHK体育の日スポーツスペシャル”で
「~日本柔道を救った男~石井慧 金メダルへの執念」を視た。


以下NHKのWEBサイトでのあらすじ(一部省略)

「北京オリンピックで日本柔道男子はメダルわずか2個という過去最低の
 結果に終わった。
 ヨーロッパを中心に広がる“JUDO”。
 日本伝統の一本をとりにいく柔道ではなく、組みあわずに直接足を
 狙うタックルや、相手に反則ポイントが与えられるように仕掛けて勝つ
 柔道だ。

 その“JUDO”を堂々と征し、金メダルを決めた男がいる。
 100キロ超級の日本代表・石井慧・21歳だ。石井は今年1月から3月に
 かけてヨーロッパで開かれた国際大会『サーキット』に参加。
 パワーに加え、戦術や駆け引きをも駆使する“JUDO”を吸収していった。
 4月の日本選手権では『一本勝ちに拘らない』というまさに“JUDO”を
 実践し、五輪代表の座を手に入れた。

 そして臨んだ北京。
 いつものように早い段階で動き周る石井に、防戦一方の相手は指導を
 取られる。ポイントを取って勝つ“JUDO”ならこれで十分。
 しかし、石井が見せた柔道は更に進化していた。
 ポイントを取られ、焦る相手が前に出てきたところに投げを打ち、
 押さえ込み、一本を決める。まさに、“JUDO”に“柔の道”を加え進化した
 完璧な柔道だった。

 多様な変化を遂げ世界に広がる“JUDO”に成す術もなく低迷する日本柔道。
 『変化に対応できるものこそが一番強い』と語る石井の柔道に、復活の
 手掛かりを見出すことは出来ないか。」

~以上NHKサイトより~


前置きが長くなったが、実際、番組の中での石井選手へのインタビューでは、
なぜ金メダルを取れたのか、本人の談話が沢山取材されていた。
その中で、石井選手本人が語っていた次のシーンがとても印象的であった。

「僕は、イチロー選手が大好きで、イチロー選手が書いた本の中に
こういうことが書いてあったのです。
 <日本はルールやフォーメーションにこだわり過ぎているために、
 そこから世界に通用する創造性は絶対に生まれない!>
僕は、このイチロー選手の本のページを読んだ時に、これだ!と
直感したんですよ!」と。

このイチローの本から、彼の“JUDO”への戦いが始まり、
結果、金メダルという世界の頂点に立つことが出来た。

最後のインタビューでは、
「僕は本当に勝ちたいんです!勝ち負けにこだわらずに金メダルが
取れるほど世界は甘くないっすよ!日本の柔道は昔のままでいつまでも
意地を張っていてはダメなんすよ!」と。

振り返るに企業はどうか?

新たな価値を発揮出来ずに朽ちて消えていった企業や、
変化に対応出来ずに倒産してしまう企業がいかに多いことか・・・。

先日、一部上場会社で着実に成長しているベンチャー企業へ訪問した際、
その会社にはルールというものがほとんどなく、
社員の創造性に大きな価値を置いており、
社長はジーンズでアイスを食べながらオフィスをフラフラしている(!)
という話を聞いた。  

企業のDNAもいつも進化し続けて価値を創造していかなければ勝てない。


山谷@DNAは進化する

2008年10月15日水曜日

Vol.039 究極の総務安定化対策

設立10年目くらいまでのベンチャー企業の経営者や人事部長と話をすると、
「総務の安定化」に関する悩みが話題になるケースが多い。

せっかく中途採用で採用しても、1~2年で辞めてしまい定着しないという話だ。
また、定着してくれても、例えば、総務課長が自らレイアウト変更時に
配線工事をしていたりするために、日常対応で業務が溢れてしまい、
本来期待している、先手を打ったオフィスプランや、社内コミュニケーション提案、
事業部からの悩み相談に対する解決策の立案、等に手が回らない・・・
という話である。

先日も、ある経営者と話をしていたのだが、究極の総務安定化対策は、
営業担当や創業後に近いタイミングで間接部門ではない事業部に入社した人材を
管理部の管理職として異動させ、社内に目利きをさせるという作戦であるが、
これは、あくまで超理想であり、ベンチャー企業でそういった「稼ぐ社員」を
管理部に異動するほど余裕のある会社はなかなかないのが現状だ。

では、他に具体的な解決策はないのか?

1)例えば、アウトソーシング化出来るものについては一旦全て
  アウトソースしてしまう。
  (もちろん、アウトソーシングの仕方が重要ではあるが)

2)アウトソーシング出来なくとも、一旦、全ての業務プロセスを洗い出し、
  その上で、業務設計をし直す。

3)中途入社で採用する場合は、半年~1年程度、営業や事業部門で
  研修を行い、その上で総務配属を行う。

4)総務業務はその会社風土によってさまざまな特徴が出る業務であるため、
  敢えて、総務経験者は採用しない。

5)創業時の経営者が責任者となりプロジェクトを発足し、一旦全ての
  業務洗い出しを行う。

このような施策以外にもいろいろとあるとは思うが、いずれにしても、
特効薬や魔法の杖が通じる業務でないことは確かである。


山谷@ベンチャー企業には悩みが沢山・・・

2008年10月1日水曜日

Vol.038 「節目」は「飛躍の機会」

前回のこのコラムでは、人生の節目と会社の節目について考えてみた。
今回は、会社の節目について、もう少し詳しく触れてみようと思う。

「会社の節目」の中で、短い周期のものでは、例えば、
会計年度の四半期や、半期、期末・期初などが、企業活動の節目に
なるのではないだろうか。
その都度、振り返りと、次へ向けての修正が必要となる重要な節目である。

また、もう少し長い周期でいうと、創立3周年、5周年、7周年、
10周年、15周年、20周年・・・という節目がある。
これらの節目は、その会社の経営理念や経営方針、
社員との対話の確認をする一層重要な節目となる。

特に、創立10年くらいまでは、会社の基盤を創り、次のステップへ
大きく発展しようとする上で、企業の「人、モノ、金」について棚卸しを
行う重要なタイミングである。

一方、時期とは別に、「売り上げ」という視点においては、
売り上げ5億円達成、10億円達成、20億円達成、50億円達成、
100億円達成、500、1000・・・という節目も、
企業のそれまでの「シクミ」を脱皮し、成長に向けてさまざまな戦略立案を
していく重要なタイミングである。

社員個人の視点では、社員の内定、入社、初任給、昇進、勤続○年という
タイミングも大切な節目であり、この節目に、会社として社員へ何らかの
メッセージを伝えていくことも重要なことであると思う。

例えば、手前ミソで恐縮ではあるが、弊社では創業以来、
新卒の初任給は、「現金手渡し」にて行っている。
会社としては非効率なことであり、経理担当者からは何度か口座振替に
することも打診されたのだが、会社の哲学として意志をもって
「現金手渡し支給」を行っている。

また、創業3年目に初めて新卒採用を行った際には、
内定式を、有名ホテルのパーティルームにて全社員で行った。
会社としては分不相応な投資を意志を持って実施した。

会社の視点、社員の視点。
それぞれの視点で「節目」を「飛躍の機会」と捉え生かすことが、
企業の成長と風土づくりに重要なことである。


山谷@節目が大事